郷土料理
 うなぎ茶漬け
 うなぎ茶漬けは、宇治田原の中でも湯屋谷地区で伝統的に食べられてきた郷土料理です。かつては土用の丑の日に地域の家庭で作られていましたが、現在自家製のものを食べる所はほとんどありません。以下に実際に取材した調理法をご紹介します。
うなぎ茶漬けの材料
・うなぎ
・しょうゆ(たれの材料)
・みりん(たれの材料)
・酒(たれの材料)
・あたたかいご飯
・煎茶(二番茶の「じんこ」(粉)だとなおよい)
うなぎ茶漬けの作り方
 うなぎを腹開きにして、骨と内臓を取り出します。
 背骨と肝は利用できるので捨てません。
 うなぎの臭みを減らすため、生きたうなぎを流水を流すいけすの中で数日間飼っておきます。
 昔は集落内の川にもうなぎが住んでいました。また、以前はこの季節になると宇治の方から業者がうなぎを売りに来たそうです。

 うなぎは蒸さずに炭火でじっくりと焼いていきます。
 一般家庭ではうなぎをさばいて焼くということはなかなかできないので、市販の「白焼き」のうなぎを買ってきて代用するといいでしょう。
 しょうゆ6、みりん3、酒1の割合でたれを作ります。むかしは生醤油だけだったといいます。
 市販の蒲焼きの味付けでは甘みが強く、うなぎ茶漬けの味付けとはちがうものになります。
 家庭で作る場合は市販の白焼きのうなぎに上の割合で作ったたれをつけるといいでしょう。

 うなぎを焼きながらたれを3度ほどつけては焼くを繰り返して焼き上げます。
 さばいたときに残しておいた背骨と肝も同じようにたれをつけながら焼きます。
 焼き上がったうなぎは頭としっぽを取り除き、4等分にして、茶碗の底に一切れ置きます。
 うなぎを置いた茶碗にあたたかいご飯を乗せてうなぎが隠れるように盛ります。
 よく紹介されるうなぎ茶漬けはごはんの上にうなぎを載せていますが、宇治田原の湯屋谷の伝統的な調理法では、うなぎはご飯の下に隠れています。
 ご飯の上から焼くときに使ったものと同じたれを適度にかけます。
 その上から熱い煎茶を注ぐと完成です。
 伝統的な調理法では、他に具材や薬味は使いません。
 注ぐお茶も、渋い煎茶のほうがよいとされます。お茶を飲むときのように急須の茶葉にお湯を注ぐのではなく、煮え立ったお湯に茶葉を入れてだします。

 食べるときには、箸でうなぎの身をつぶしてご飯と混ぜてしまいます。
 食べながら、必要があれば好みでたれを追加します。
 一緒に焼いた身や背骨、肝もいただきます。
 こうした料理は、うなぎの住む川が家の前を流れていること、永谷宗円を輩出した煎茶の産地であること、という湯屋谷地区ならではのものといえそうです。
 最近はいろいろな場で「うなぎ茶漬け」が紹介されていますが、市販の蒲焼きを使ったり、お茶も冷茶にするなど、地元に伝わるものとはちがうものになっています。
ちゃじる