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平成27年度施政方針

[2015年3月4日]

平成27年3月4日に開会された平成27年第1回(3月)町議会定例会の冒頭において、平成27年度の町政運営に対する町長の基本的な考え方である施政方針を表明しました。

施政方針全文

本日は、平成27年第1回宇治田原町議会定例会を招集させていただきましたところ、議員各位におかれましては、公私とも大変お忙しい中、ご参集を賜りまして、ここに開会できますことを心から厚く御礼申し上げます。

平成27年度予算をはじめ、諸議案をご提案申し上げます前に、町政運営に臨みます私の所信の一端を申し述べさせていただき、議員各位並びに住民の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

早いもので、私が宇治田原町第16代町長に就任させていただいて以来2年が経過し、今任期の折り返しを迎えることとなりました。私にとりまして、この間は無我夢中の毎日でございましたが、今日に至りますまで町政を無事に進めてこられましたのも、議会の皆様並びに住民の皆様方の温かいご理解とご支援をいただいた賜物と深く感謝申し上げる次第でございます。

この間を振り返りますと、我が国が長期にわたる景気低迷と本格的な人口減少社会を迎え、また、全国各地はもとより本町におきましても台風被害などの自然災害が多発する中、私はこの困難な時代を歩んでいく本町の進むべき方向性を見出し、将来に明るい展望の持てる活力と魅力ある宇治田原町づくりに心血を注いでまいりました。

私は常々、「百万一心」という言葉を使わせていただきますが、これは、「みんなが力を合わせれば何事も成し得る」という意味であり、「自らのまちづくりは自らの手で」という真の地方自治と住民自治を実現するためには、地域の人たち同士の絆、それを支える役場職員間の絆、そして地域の人たちと役場職員との絆、この3つの絆をしっかり結び合って、町内外の方々から「好きやねん うじたわら」と言っていただけるまちづくりの推進に努めているところでございます。

この信念は今後も不変であり、私の選挙公約である「未来に希望と責任」、「くらしに安心安全」、「行政に信頼と真心」という3つのまちづくりの基本的な視点に立ちまして、引き続き、山田京都府政との協調を深める中、町政の運営に全力で臨んでまいる所存ですので、議員の皆様方の一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。

今、日本経済は、安倍内閣の経済財政対策により、バブル経済崩壊後の長期にわたる景気低迷からようやく脱却しつつあり、消費税率が昨年4月に8%に引き上げられたことなどから弱さが当面残るものの、緩やかな景気回復基調にあると認識いたしております。今後は、この効果を全国の隅々にまで広げ、国民一人ひとりが景気回復を実感できるような経済の好循環が実現されることが期待されるところです。

一方、昨年5月には、民間の有識者らでつくる「日本創成会議」が、2040年までに全市町村の約半数にあたる896の市町村で20代から30代の女性が5割以上減少し、将来的には消滅する可能性があるとの人口推計を発表したことは、全国の自治体関係者や住民に大きなショックを与えました。

こうしたことを受け、政府は昨年12月に、日本の人口の現状と将来の姿を示し、今後目指すべき将来の方向を提示する「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」と、これを実現するため、今後5か年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策をまとめた「まち・ひと・しごと創生総合戦略」をとりまとめました。

この中では、我が国における急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、日本全国、特に地方の人口減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への一極集中を是正するため、地方での雇用創出、新しい人の流れ、出産や子育てをしやすい環境づくりなどを掲げています。あわせて地方創生を国と地方が一体となり、中長期的視野に立って取り組むため、自治体に対して具体的な施策を取りまとめた「地方版総合戦略」の策定を要請しているところであり、平成27年度からは、全国の自治体において地方創生に向けた取り組みが一斉に動き出すこととなります。

本町といたしましても、こうした国の流れを注視しつつ、本町の地域の特色や地域資源を生かした地方創生にしっかりと取り組んでまいります。

また、折しも本年は、現第4次まちづくり総合計画基本計画期間の最終年でありますことから、その総仕上げに努めますとともに、平成26年度より進めております第5次まちづくり総合計画の策定を通じて、まちづくりの新たな課題の抽出と目指すべき方向性を明確にし、更なるまちの発展と住民福祉の向上を目指した諸施策を推進してまいる所存でございます。

次に、本町の財政状況についてでございますが、平成25年度決算におきましては、国の交付金を活用したハード整備事業や災害復旧事業の実施により、歳入歳出規模が増大した結果、実質収支は黒字となりましたが、基金の取り崩し等により、実質単年度収支は赤字となったところでございます。

このように、本町の財政状況は引き続き厳しい状況にあり、この克服のためには、事業の重点化と効率化、職員の意識改革と政策形成能力の向上が不可欠となっております。

こうしたことからも、第5次行政改革大綱及び同実施計画に基づき、引き続き行財政改革に努める中、施策の実施にあたっては、将来的な負担も考慮した上で、十分な精査・検討を加えるなど、健全な財政運営を維持できるよう最大限の努力をしてまいります。

このような基本的な考え方に立ち、平成27年度の予算編成にあたっては、本町の今後の発展の基盤となる道路交通網や新庁舎の整備をはじめ、まちの特色を活かした産業・観光振興、くらしの安心安全、教育の充実、健康・福祉サービスの充実を図るとともに、国による消費喚起や先ほど申し上げました地方創生対策に的確に対応し、地元消費の拡大、地域経済活性化施策を中心とした平成26年度3月補正予算とあわせ、切れ目のない施策の展開を図るため「13か月予算」として、国政や経済の動きにも機敏に対応した積極型の予算を編成したところでございます。

それでは、平成26年度3月補正予算と合わせました平成27年度の主要な施策について、予算編成の基本方針に掲げる6つの重点施策に沿ってご説明させていただきます。

まず、成長基盤を築く道路交通網の整備促進についてであります。

宇治田原山手線建設は、国道307号の渋滞緩和や災害時等におけるバイパス機能のみならず、まちづくりの誘導軸として、その整備促進は本町の最重要課題の一つです。

昨年2月の「都市計画道路宇治田原山手線の早期完成を求める住民会議」設立以降、京都府へは既に2度にわたる要望活動を実践いただくなど、その取り組みは大変心強く、感謝申し上げる次第であります。今後も官民一体となった整備促進を図ってまいりたいと考えております。

当該路線における国道307号以北の1.2キロメートルにつきましては、早期の道路供用と財政的負担の軽減を図る観点から、引き続きネクスコ西日本が進める新名神高速道路建設用道路工事と協調しながら、用地買収等の具体的な事業を進めてまいります。

一方、生活道路の整備につきましても、町道郷之口鷲峰山線や禅定寺地内5の4号線の拡幅工事をはじめ、住民生活の利便性、安全性、快適性を確保する視点で積極的に取り組んでまいります。

次に、まちの特色を活かした産業・観光振興についてであります。

日本緑茶発祥の地として、お茶をはじめとする農林業の活性化を図るほか、まちの魅力を活かした観光資源の創出、景気回復の時流を捉えた商工振興施策を推し進めてまいります。

本町の豊かな自然と親しむことができるレクリエーション活動の場、自然とのふれあいの場として内外から年間約1万人の方々にご利用いただいております「末山・くつわ池自然公園」については、利用客へのサービス向上のための整備を計画的に進めてまいります。

また、将来の宇治田原町の農業を担う認定農業者を支援するため、JAや京都府農業改良普及センター等の関係機関と連携を図りながら、認定農業者の経営指導をはじめ、農業経営基盤強化資金の利子助成等の支援を図ってまいりますほか、長期的かつ明確な経営ビジョンを持って新たに農業に取り組まれる方に対して、国の青年就農給付金を活用し、経営が安定するまでのリスクを軽減するためのサポートを行ってまいります。

平成26年度より2か年事業として策定作業に着手しております「観光振興計画」につきましては、地域産業の活性化や住民の皆様が地域への誇りと愛着の醸成を図れるような「住んでよし、訪れてよし」のまちづくりに繋がる計画となるよう、そのとりまとめを行ってまいります。

商工業対策といたしましては、町内で事業を営む中小企業者や小規模事業者が地域資源を活用した新商品、新サービスの開発を行う経費の一部を補助し、自立的・持続的な成長を後押しするとともに、省エネ対策や販売促進、店舗のバリアフリー化といった経営改善に資する取り組みに対しても支援を行ってまいります。

さらには、町内の消費拡大と商工業者の活性化のため、国による地域活性化・地域住民生活等緊急支援のための交付金により、町商工会によるプレミアム付き商品券の発行に必要な経費を補助し、町内での消費を喚起するとともに、20%のプレミアム分を上乗せすることで、同時に生活の支援も図ってまいります。

次に、くらしの安心・安全の確保についてであります。

平成23年に発生した東日本大震災や昨年8月に広島市を襲った豪雨による土砂災害がもたらした甚大な被害は、今なお記憶に新しいものであり、本町においても、一昨年の台風18号に伴う大雨により、道路、河川、農地に大きな被害をもたらし、改めて、安心・安全なまちづくりや地域の結びつきの重要性を私たちに問うものとなりました。

こうした災害を教訓として、災害対策基本法の改正に合わせて、本町の地域防災計画の改定を行うとともに、防災マップに関しましても、地域防災計画と一体的に作業を行い、従来の全体マップから地区別のマップへの改定を進めてまいります。

また、土砂災害が発生した場合において、林地内に放置された伐倒木等が流れ出すことによる、人家等への被害拡大が懸念されていることから、これら危険な伐倒木等の滑落や流出防止対策等を施す事業に対し、支援を実施してまいります。

本町の安心・安全の重要な担い手であります消防団の活動につきましては、消防団支援隊の活動を継続的に支援するとともに、風水害をはじめとするあらゆる自然災害への対応を想定し、消防団車両等更新計画に沿って、多機能型消防車両及び小型ポンプとともに、救助・救急のための資機材を整備し、消防力の充実・強化を図ってまいります。

さらには、消防団員の装備についても、国が定める「消防団員服制基準」並びに「消防団の装備の基準」に照らして、オレンジの配色を施し、視認性を向上させた新デザインの活動服に更新するとともに、新たに安全靴の整備を行い、活動時の安全確保の観点から、団員の装備充実を進めてまいります。

住民の皆様の生活には、将来にわたり安心・安全な飲料水の安定的な確保が不可欠でありますことから、これまでの調査結果を踏まえ、新たな水源を確保するため、郷之口川東において取水井の築造工事に取り組んでまいります。

また、行政需要の増大や業務の多様化への対応を図るとともに、1万住民の生命と財産を守るための危機管理機能を備えた災害対策活動拠点となる新しい役場庁舎の建設に向けて、平成26年度より引き続き、基本計画を策定してまいります。

次に、未来を担う子どもたちの健全育成についてであります。

人材育成こそが未来への最大の投資である観点から、学力充実はもとより、心豊かな子どもを育む教育環境の充実を図ってまいります。

まず、本町の歴史や文化を掲載した社会科副読本「わたしたちの宇治田原町」を作成し、子どもたちが「日本緑茶発祥の地」である、ふるさと宇治田原の歴史や文化の知識を深める学習教材として活用することで、子どもたちの郷土愛の醸成を図ってまいります。

また、小学校の児童や中学校の生徒が、楽しく安定した生活を送れるようにするため、よりよい学校生活と友達づくりのためのアンケート、「QU」を行い、その調査結果をもとに、いじめや不登校などの把握や予防につなげてまいります。

さらに、本町の行事や記念日等を「うじたわらの日」として、宇治田原産食材を中心とした学校給食の提供を行い、本町の食文化や農業をはじめとする地域の産業への理解、農作物を作ってくれる人たちへの感謝の心を育んでまいります。

私立幼稚園に在籍する幼児の保護者の経済的負担を軽減するため、第3子以降の保育料の無償化を行うとともに、町内の私立幼稚園に通園する幼児に対する補助金をさらに拡充することで、町内幼稚園への進学という選択への動機付けを行い、幼児期の保育・教育環境の充実を図ってまいります。

高校生通学費補助につきましては、補助額の拡充により、保護者の経済的負担をさらに軽減し、子どもが安心して教育を受けることができるよう就学家庭を支援してまいります。

子ども・子育て支援新制度の開始にあわせて、放課後児童健全育成事業の対象児童を小学校6年生まで拡充し、保護者が就労等により昼間家庭にいない児童に対し、遊びと生活の場を提供することで、健全な育成を図ってまいります。

次に、幸せを実感できる健康・福祉サービスの充実についてであります。

平成26年度において策定いたします「子ども・子育て支援事業計画」、「高齢者介護・福祉計画」、「障がい福祉計画」に基づき、子ども、子育て世帯、お年寄り、障がいのある方など、町に住むすべての人が健康で生きがいを持って安心して生活できるよう健康・福祉サービスの充実を図ってまいります。

まず、児童遊園の管理や整備につきましては、これまで区・自治会に対して費用の一部を支援してまいりましたが、町全体の公園のあり方を検討しつつ、今後は町が直接管理や整備を行うことで、安心・安全な児童公園の計画的な整備を進めてまいります。

また、本町の保育所に在籍する児童の保護者の経済的負担を軽減し、子どもを安心して産み育てやすい環境づくりを推し進めるため、保育料について、第3子以降の無料化の対象範囲を18歳未満までに拡充するとともに、さらに町独自制度として多子家庭における第1子、第2子への保育料の軽減を新たに実施してまいります。

さらに、本町の保育所においてクラス担任の正職員に加え、新たにクラス専任の月額制の臨時雇用保育士を採用し、副担任として配置を進めることで、さらなる保育の質の向上と責任ある保育体制の確立を図ってまいります。

明るく家庭的な雰囲気で地域や家族との結びつきを重視した運営を行うことができる「地域密着型介護老人福祉施設」の整備について、本年度は運営委員会を設け、介護報酬の決定や事業者の指定等に取り組むなど、平成29年度のサービス提供開始に向けた整備を推進してまいります。

また、徘徊のおそれがある高齢者の方々を地域全体で支えるため、住民をはじめ町内事業者など幅広い方々に参加いただき、徘徊と思われる事案が発生した際に早期発見・迅速な安全確保につなげられる見守りのネットワークを構築してまいります。

障がいのある方々が住み慣れた地域社会で自立した生活を送れるよう、引き続きコミュニケーション支援や移動支援などの地域生活支援事業を実施してまいります。

保健・予防の面からは、国保の被保険者を対象に、「改善勧奨から予防勧奨へ」をスローガンに掲げ、健診時点では特段の異常の所見がない方に対して、重症化しない知識、罹患しない知識の習得をめざし、健康に対する正しい知識や意識の啓発を行ってまいります。

次に、未来の希望を拓くまちづくりの推進についてであります。

未来を担う世代に責任を持ってまちを引き継いでいくため、インフラ整備の推進や再生可能エネルギーの利用促進など、まちの将来像を見据えた施策を推進してまいります。

まず、資源循環型社会の形成に向け、小型電子機器等に含まれる希少金属のリサイクルを推進するため、公共施設等に回収拠点を設け、小型電子機器の回収を行ってまいります。

公共施設及びインフラの老朽化問題が全国的に顕在化する中、本町におきましても、将来の財政負担の軽減、平準化を図るため、すべての公共施設、インフラの現状を把握し、長期的な視点で今後の施設管理のあり方を示した「公共施設等総合管理計画」を策定してまいります。

また、快適で衛生的な生活環境を創造し、本町の豊かな自然環境を保全するため、引き続き効率的かつ効果的な公共下水道の管渠整備を推し進めるととともに、処理水量の増加に対応するため、処理場処理施設の増設事業にも計画的に取り組んでまいります。

近年全国的な問題となっております空き家の対策につきまして、まずは町内全域において空き家の実態調査を行い、その結果のデータベース化を図り、今後の空き家の利活用や防災対策等の基礎資料としてまいります。

未婚化・晩婚化は、少子化の要因の一つでもあることから、結婚を希望される方の出会いを応援するため、商工会等が主催する男女の出会いの場の提供に対して支援してまいります。

以上、平成27年度の町政運営に臨みます私の所信の一端と主要施策の概要につきまして、特に重点施策と新規施策を中心に申し述べさせていただきました。

これらの諸施策・諸事業を推進するためには、行政だけの力で完遂することはできず、議員各位をはじめ、住民の皆様方、本町に関わるすべての方々のご協力が不可欠であると考えており、私はその先頭に立って誠心誠意努力してまいる所存でありますので、どうか今後の本町まちづくりの推進になお一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げ、私の施政方針とさせていただきます。


平成27年3月4日
宇治田原町長 西谷信夫

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